平成29年度税制改正シリーズ(税理士業務)

地域未来投資促進税制とは

税理士

平成29年度税制改正については、研究開発税制など既存税制が見直しされたものに加え、新たな税制も創設されています。その一つが地域中核企業向け設備投資促進税制、いわゆる地域未来投資促進税制と呼ばれているものです。

根拠法となる地域未来投資促進法とは、ざっくりと言うと、各地域の特性をいかして成長分野にチャレンジする取り組みを「地域未来投資」と呼び、地域経済牽引のため国をあげて支援していこうというものです。

例えば、想定されている分野としては、医療、航空産業、農水産物の海外展開、観光、AI、ビッグデータ関連など今話題の業界・業種が該当します。また、この法律の対象事業者としては、その地域の牽引役となる中堅企業が想定されています。(3年で2,000社程度を支援するとのこと。)

上記に則って地域経済牽引事業として承認されると、人材面、投資面、財政・金融面等で国から様々なサポートを受けられます。例えば、税務面のメリットとしては、対象の機械装置や器具・備品、建物等を取得した場合(その他各種条件をクリアする必要あり)、特別償却か税額控除を選択適用可能になります。

福岡市の農水産物輸出事業が事例に

地域未来投資促進法は、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、その地域への経済的波及効果を及ぼすことを目的としています。

では、どのような事業が「地域未来投資」に該当し、対象案件になるのかというのか、といった疑問が浮かぶかもしれません。経済産業省のペーパーによると、地域の特性を生かした成長性の高い新たな分野に挑戦する取り組みとして、福岡県福岡市の九州農水産物直販株式会社の農水産物輸出事業の事例が掲載されています。 (下図参照)

 

福岡市の農業

(出典「「地域未来投資促進法案」について(経済産業省)」より一部抜粋)

 

どうすれば税制が利用できるか

正直に言って、この税制の適用には少し高いハードルを越えなければなりません。

まずは、元となる地域未来投資促進法に基づく手続きを経なければならないからです。例えば、福岡県内で考えると、国の基本方針にもとづいて、福岡県と福岡県内の市町村は基本計画を策定し、事業者は事業計画を作成して、福岡県庁の承認を受けなければなりません。

これらの国、福岡県、市町村にまたがるプロセスを経て、最終的に地域未来投資、つまり地域経済牽引事業として採択されることになります。

 

設備投資に対する税制メリットなど幅広いサポート

税務面のメリットは、下記に示すとおりです。設備投資実施時の法人税負担の減税につながります。しかも、1事業あたり最大なんと100億円までの投資が減税対象となります。

青色申告法人が上記の事業計画に基づき、特定地域中核事業等を新設し、同施設等を構成する機械装置、器具備品、その他附属設備並びに構築物を取得・事業用に供した場合は、取得価額100億円を限度に機械装置・器具備品について40%(建物等・構築物は20%)の特別償却又は4%(同2%)の税額控除が選択適用可能

その他にも、地域経済活性化支援機構等によるファンドからのリスクマネーの供給促進などの金融サポートや規制改革ニーズへの迅速な対応、農地転用許可、市街化調整区域の開発許可等に関係する規制の特例措置など、国からのサポート面は豊富に取り揃えられています。その他のサポートを挙げるとすると、例えば福岡から国際市場に展開したいといった場合にも、その手に精通した専門家の支援なども提供してもらえるようです。

(追記)

同制度は7月31日から施行されスタートしています。

 

福岡で税制なら税理士へご相談ください。

以上が地域未来投資促進税制のお話でした。スケールが大きな話で、実際に適用するのはハードルが高そうですね。

上記の地域未来投資促進税制のほか、所得拡大促進税制研究開発関係の税制など、福岡で税制の相談がありましたら、お気軽に当税理士事務所へご相談ください。

 

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