福岡市天神の商店街私道への課税とは

福岡市天神

(どんたくセールでにぎわう福岡市天神・新天町商店街 平成29年4月30日撮影)

新天町の一部通路に福岡市が課税か

一部報道によると、福岡市中央区の天神地区にある商店街「新天町」の私道部分に、福岡市が新たに固定資産税と都市計画税を課税する方針であるとのことです。

これまでおよそ30年間もの間非課税とされていた新天町の一部通路が今回の措置で課税の対象となる模様です。新天町に新たに課されることとなる固定資産税と都市計画税の負担額は合計で年間約3200万円にもなるとのことであり、商店街の組合員1人当たりおよそ40万円の負担が増加することになります。

福岡市天神の中心地にある商店街

新天町は福岡最大の繁華街である天神の中心地にある商店街です。1946年に創業し、およそ90の店舗が集まった商店街であり、コーヒーショップ、フランチャイズ系ショップなどの飲食店、薬局、衣服販売、書店等の小売店などバライエティ豊富な店舗が軒を連ねています。また、福岡市営地下鉄天神駅への出入口も設置されている所もあり、アクセスも大変良い場所です。

なお、アーケードや空調設備も設置されており、雨の日でも気軽にお買い物ができる便利なショッピングゾーンと言えるでしょう。当税理士事務所の福岡オフィスと同じ福岡市中央区天神二丁目に所在しており、当事務所から目と鼻の先にあります。

この新天町の商店街エリアは、およそ350mの通路が複数の建物内を貫通する形態で商店街を形成し、通路の部分は新天町の商店らが所有する私道となっています。

【福岡市天神の新天町商店街付近の地図】

固定資産税と都市計画税の対象とは

固定資産税は、土地、家屋、償却資産を所有している場合に、その固定資産の評価額に応じて負担する福岡市など市町村の税金であり、都市計画税とともに納税することになります。

福岡市における固定資産税は市民税とともに基幹税目となっており、福岡市税の約4割を占めており、福岡市が実施する各種行政サービスのための財源となっています。なお、固定資産の評価額について不服がある場合、福岡市固定資産評価審査委員会に審査の申出をすることになっています。

私道は原則的に固定資産税などの課税対象となりますが、一般の方々が通り抜けができるような道路のように「公共の通路」として使用され、不特定で多数の人々が歩行して利用するものについては非課税となる規定があります。一方、一部の人々しか利用しない、いわゆる「私道」については固定資産税などは課税されることになります。

福岡市天神にある新天町の通路について福岡市はこれまで、商店街の約2/3に当たるアーケード付き通路の部分については上述の「公共の通路」として非課税としており、残る1/3についてはビルの1階部分を通るため「建物の敷地の一部」として課税してきた経緯があります。

ところが、平成24年に新天町側が、課税対象となる通路部分についても「公共の通路」に当たるとして課税の取り消しを求めて提訴したところ判決で課税は正当であると判断されていました。

参考:福岡市ホームページ「固定資産税・都市計画税

 

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