税理士による経理のアドバイス

日常の経理作業について

下記は、経理方法の一例となりますが、これまで税理士からの指導を受けていない方はご参考ください。

領収書の整理・管理方法

1.領収書をスクラップブック、台紙などで管理しましょう。

・ 事業に関する経費支払時に、領収書を忘れずにもらいましょう。
・ 領収書をもらうときは、「上様」ではなく社名を記入してもらうようにする。
※ 決して自分で宛名を書かないようにしてください。
・ 領収書は一枚ずつ、日付順に台紙(スクラップブック、ノート等)にのり付けして月毎に管理しておくという方法が一般的です。
・ 台紙への貼付方法は日付順でページの最下段、左端から貼りつけます。その際に必ず日付、相手先、但し書きなどの文字が見えるように貼付してください。(領収書の余白部分は重ねても構いません。)
・ 月ごとに新しい台紙ページにしてください。(後で見たときに見やすいように)
・ 領収書を見ただけでは内容を把握しづらいものは、台紙の余白に内容をメモしておきましょう。

2. 特に注意すべき領収書について

・ 飲食費の場合は交際費、会議費、厚生費かの判断を要することから、勘 定科目を決定できるように領収書に、「飲食目的、接待先、人員」などを書いておきます。
・ 勘定科目がわかっていれば書いておくようにしましょう。

3.領収書の無い経費は、出金伝票として取引内容を記入しましょう

・ 旅費交通費、(取引先の)お祝金やお香典など、領収書をもらうことができない支出については、メモ書きとして支払先、支払月日、内容などを記入しておきましょう。
・ 取引先など事業に関連する結婚式の案内状、葬儀のはがき等も捨てないで領収書と同じように証憑として保管します。
・ 日常の旅費等で精算書の必要なものは作成し、週1回、月1回などのタイミングで精算しましょう。請求書の管理方法1.請求書をしっかり管理をしましょう。
・ 送付されてくる請求書等を一時保管するファイル(または封筒など)を用意して、それに入れて保管します。
・ 請求締め日から一週間以内に一時保管用のファイルに保管されている請求書を取り出し、見積書、納品書とチェックし請求金額が正しいかどうか確認します。
・ 支払予定日に支払済となった請求書は支払済印を押して請求書綴りに貼りつけします。従って一時保管用ファイルに保存されている請求書は必ず未払いの請求書ということになります。これは二重支払いの防止のためです。
・ 通常、請求書の綴り(ファイル)と領収書の綴り(ファイル)を別々に管理しますが、請求書とその請求書に対応する領収書を一緒に管理しても構いません。

現預金の管理

1.普通預金

・ 創業間もないときや、会社が小さいときには、事業用の普通預金口座に極力記帳するようにした方が事務の効率化を図れます。例えば、公共料金の支払等は自動引落を利用しましょう。
・ 事業用の普通預金通帳には、各入出金でわかりづらいものは、その取引内容を示すメモを残すようにしましょう。また、振込料や差引手数料の金額も記載しましょう。
・ プライベートの通帳と事業用の通帳を区別して使用して、決して混同しないようにすることが重要です。

2. 現金の管理

・ 現金の入出金のある取引については、領収書などの証憑書類をもとに記録しましょう。
・ 入出金の都度、現金出納帳へ記帳、または会計ソフト等に直接入力しましょう。
・定期的に、現金の実際にある残高と帳簿上に記録された残高を照合しましょう。両者の金額が一致しない場合には、その原因を解明しましょう