確定申告時のクレジットカード納付

クレジット 税理

確定申告では確定申告書を期限内に税務署に提出するだけでなく、納める税額がある場合には、期限内に納税することも必要です。

帳簿づけや確定申告書の提出に追われて、ついつい納税を忘れてしまうことがないように。そのためにも便利な納税方法を押さえておくことも必要です。

納税方法にはいくつかの選択肢がありますが、クレカによる納付はポイント付与でお得なケースもありますのでお見逃しなく。

クレジットカード納付の仕組み

クレジットカード納付とは、平たく言えば、インターネット上で自分のクレジットカードを利用して納税ができる仕組みと言えます。

実際はクレジットカードで税額を税務署に直接支払う訳ではなく、国税庁長官が指定した納付受託者に国税の納付の立替払いを委託することで納税を行います。

このクレカを活用した納税。実は支払うクレジットカードのポイントが付与されるので、銀行等で納税するよりもお得なケースもあります!是非利用してみてください。

 

利用できる税金の種類

原則として、全ての税金をクレジットカードで納税できます。所得税のみならず、法人税、消費税、源泉税までクレジットカード納税に対応してますので、法人や個人事業主の方も活用できます。ただし、印紙で納付するものは当然対象外となります。

 

利用可能額

1回の手続で、1000万円未満の納税が可能ですが、注意点としてクレジットカードの決済可能額以下の税額でなければなりません。すでにショッピング利用で限度額に近づいている場合や多額の納税額になる場合には、クレジットカードの利用限度額内に収まるかに注意が必要です。

 

クレジットカード

利用できるカードの種類は、VISAMastercardJCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARDの5種類となります。主要ブランドのクレカが利用できます。

 

利用時間帯

インターネット上での決済であるので、原則24時間利用可能になっています。メンテナンス等でご利用できない時間が生じる場合もあるとのこと。

これまで銀行や税務署に納付書を持参して納税していたことに比べれば、自宅で手軽に納税できるのは大幅に時間短縮に繋がります。

 

納税サイトへのアクセス

クレジットカード納税ができるサイトは、トヨタファイナンス株式会社が運営する国税クレジットカードお支払サイトとなります。

上記の国税庁サイトに記載された「国税クレジットお支払いサイト」にアクセスすると、下記のような画面が表示されます。

税理士

 

クレジット納付の流れ

クレジットカード納付にあたっては、下記3つの内容の入力が求められます。ガイダンスに沿って順を追って入力して行くと2、3分程度で納税が完了できます。

(入力内容)

  1. 納付情報の入力
  2. クレジットカード情報の入力
  3. 手続内容の確認

税理士による解説

 

確定申告書で納税額を確認

ご自身の納税額を確認した上で上記の国税庁のウェブサイトに記載された「国税クレジットカードお支払サイト」にアクセスしましょう。

納付情報の入力

はじめに、氏名、住所、納付先税務署等を記載した後、納付内容を入力します。申告書の内容に即して、所得税、消費税、課税期間等を入力することになります。ここで、整理番号を記載する欄がありますが、不明な場合は空欄のままでオッケーです。

 

確定申告

 

クレジット情報の入力

クレジットカード情報を入力しましょう。クレジットカードの限度額に注意して、税金の決済をしても大丈夫なクレジットカードを選びましょう。

税理士

 

手続き内容の確認

入力した内容を確認することができる確認画面に遷移します。支払(決済)する前に、こちらで最終確認することができます。

 

手続き完了

確認終了後、下記のとおり手続き完了のお知らせ画面に遷移します。登録したメールアドレスに、「国税のクレジットカード納付手続き完了のお知らせ」という題名のメールも送信されてきました。

 

クレジットカード

以上でクレジットカード納税がいとも簡単にできてしまいました。クレジットカードの種類によってはポイントもたまりますので、決済手数料よりポイント還元額が多ければ、銀行や税務署で納付するよりお得に納税することができます。

また、それぞれのクレジットカードの規定にもよりますが分割払いやリボ払いもできるようですので、ちょっと資金繰りが厳しい場合にも利用価値がありそうです。

 

クレジット納税の注意点

便利なクレジットカード納付ですが、デメリットや注意点もあります。

手数料がかかる。

決済手数料がかかります。事前に上記サイトで決済手数料のシミュレーションしてみることをオススメします。

 

領収書が発行されない。

完了画面、送信メールに、納付税目、納付額、手数料、支払手数料などが表示されますが、領収書などは発行されません。

領収書といったエビデンスが必要な方は、銀行や税務署で手続きすることが賢明かもしれません。

 

フィッシングに注意

税金の還付金詐欺などの被害もあることから、フィッシングサイトなどに注意する必要があります。URLが「国税クレジットカードお支払サイト」のhttps://kokuzei.noufu.jpとなっていることを必ず確認しましょう。また少しでも不信なところがあれば手続きを進めるのをストップしましょう。

その他の注意点や不明点については、国税庁サイト「クレジットカード納付のQ&A」をご覧下さい。

 

※ e-Taxから上記の国税クレジットカードお支払サイトへもアクセスが可能です。

 

税理士の所感(まとめ)

以上がクレジットカード納付のあらましでした。いかがでしたでしょうか。インターネットショッピングで欲しい商品を購入・決済するのと同じくらいの感覚で、かなり便利な印象でした。

また、税金の支払いがクレジットカードの引落日となるので、資金繰りが厳しい場合にも少しだけ有効です。

ただし、所定の決済手数料がかかってしまうのと、フィッシング詐欺などのセキュリティリスクなどに注意して利用してください。

 

税理士のコメント税理士からのコメント

納税方法には、クレジットカード納税の他、従来の銀行や税務署で納付書で納付する方法、そして、ダイレクト納税、銀行口座振替、コンビニ納付など複数の方法があります。ご自身のニーズによって最適な納税方法を選択ください。

納税方法について

 

 

Source: 国税庁ウェブサイト「クレジットカード納付の手続き

宮川公認会計士事務所