仕訳入力の際の摘要欄の記載方法とは
- 会計ソフトへの入力時に、仕訳帳に摘要欄という場所がありますが、何を入力すればよいですか?
- 会計ソフトへの入力時、日付、金額、勘定科目の他に、摘要を入力します。
この摘要欄には、少なくとも「取引先(支払先)」と「取引の具体的な内容」は必ず入力しましょう。
以下に仕訳帳の摘要欄の記載方法について具体的に説明します。
摘要欄とは
会計ソフトで仕訳の入力作業を行う際に、日付、金額、勘定科目の他に、「摘要欄」という箇所を入力することが必要となります。
顧問先の経理担当者様から、
「会計ソフトで日付や金額を入力することはできるが、「摘要欄」には何をどのように記載すればよいか?」といった疑問の声を当税理士事務所によくお寄せいただきます。
摘要欄記載のポイントとしては、その取引の内容を示す「具体的な取引事実」がわかるように記載することが求められます。
つまり、商品の購入・支払取引であれば、どこで(誰から)何を購入したかをすぐに判別できるように記載しておくことが望ましい記載と言えます。
具体的な記載方法
摘要欄には、取引相手先と取引内容を最低限として記載するようにしましょう。
取引相手先
仕入先、取引先等の取引先(支払先、購入先)を記入しましょう。
(例)・・商事、・・工務店、〇〇不動産、宮川公認会計士事務所など
取引内容
購入物品、取引の具体的な内容を記入しましょう。
(例)電気代5月分、事務所用消しゴム10個、税理士顧問報酬8月分など
例えば、タクシー代(旅費交通費)であれば、
(誰から)「福岡〇〇自動車株式会社」
(何を)「タクシー代 福岡市天神1丁目〜博多駅(宮川税理士事務所訪問)」
といったように明瞭に記載しましょう。
取引先と飲食した場合の記載
営業目的で取引先と飲食したケースでは、業務目的をであることを説明できるように詳細な内容も記載しておきましょう。
- 取引先名(相手先の会社名、役職名、お名前など)
- 接待参加人数(参加した氏名など)
- お店
- 目的・理由 など
なお、お店からもらう領収書には、出席人数等も記載してもらうようにしましょう。
記録方法に注意
接待・交際費、特に飲食費については、公私混同と受け取られないように、しっかりと証憑・記録を残しましょう。
銀行からの借入金・支払利息を記載する場合
銀行からの借入がある場合、毎月決まった日に、元本返済額と利息が銀行口座から引き落とされます。摘要欄には、どこの銀行から何月分の引き落としであるかを明記しておくと、管理がしやすくなります。
(凡例) 福岡A銀行 借入金返済平成30年3月分
摘要入力の際の具体例
freeeを利用している場合
会計ソフトfreeeをご利用している場合には、例えば電力料金の場合には摘要欄は下記のとおりの入力してみましょう。
(例)電力会社に29年2月分の電気代を現金で支払った場合
※ 取引先の入力欄に、「九州電力」など取引相手先も入力しましょう。
ここでは、電気代のうち、どの分(何年何月分の代金)に相当するものかも明記しておきましょう。
MFクラウド会計を利用している場合
MFクラウド会計をご利用している場合は下記のとおりとなります。
(例)福岡天神から赤坂まで西鉄バスを利用した場合
旅費交通費の場合には、どこからどこまで、何のために利用したかも記載しておくことにしましょう。
いづれにせよ、摘要欄については、第三者から見てもわかるように、具体的に、明瞭に記載しておくことが必要です。
よくある間違い
仕訳帳を見ていると、下記の3つの間違いが多いようです。
- 「取引先だけ、または取引内容だけしか記載されていない。」→ 少なくとも取引先・取引内容の2つは入力しましょう。
- 「摘要欄を読んでも、内容がわからない。」→ 取引内容が具体的に理解できるように入力しましょう。
- 「freeeやMFクラウドで、銀行口座からデータ連動しただけのケース」→ 銀行口座やクレジットカードのデータを連動した場合は、そのままの状態では内容がわかりません。必ず、摘要欄を手入力で見直しましょう。
当税理士事務所へのお問合せ
当税理士事務所の顧問先の方で、上記の摘要欄の記載の他、会計ソフトへの入力、摘要欄以外の入力方法等でご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
上記は、当事務所の税理士顧問先様向けの参考情報となります。巡回の際のアドバイスと併せてご利用ください。